三保の松原で極上の富士山をバックにおさんぽ!!
三保の松原と言えば、緑の松原と青い海の向こうにそびえる富士山の姿が浮かぶのではないでしょうか。
ただ、有名な観光地である分、地元の私などは普段わざわざ行くような場所でもありませんでした。
でも、世界遺産の構成要素の一つとして登録されたことでもあるし、現状はどうなっているのかなぁとおさんぽがてら行ってきました。
三保の松原とは
三保半島の地形
三保の松原は、静岡市清水区の三保半島の中ほどにあります。
三保半島は、安倍川から流れ出した砂が堆積した砂嘴(さし)と呼ばれる地形であり、全体が砂地になっています。
なお、松原の目の前の海は、これらの砂を運んできたことからも分かるように強い海流が流れており、青物などの良い釣り場になっています。
三保半島に入る主要な道路は1本しかないため、道は分かりやすいですが、混む時はとても混みます(だから地元の私はあまり足が向かないのですが…)。
なお、半島の先端の方には海水浴場や東海大学の水族館(海洋科学博物館)・自然史博物館、灯台、清水エスパルスの練習場などもあり、この半島の中だけで1日楽しむこともできますね。
三保の松原の歴史
三保の地名は「見穂之浦」として『万葉集』にも出てくるそうです。
平安時代以降、富士山を描いた絵画には、共通の特徴がみられるようになります。
富士山の山頂を3つの頂として表現されることとともに、下の部分に三保の松原が描かれるのです。
昔の富士山の絵を見る機会があったら、注意して観察してみてください。
これらの絵を描いた人の多くは、富士山や三保の松原を実際に見たことはないと思われますが、なぜ三保の松原が富士山とセットになっていったのか、ちょっと不思議な感じもします。
羽衣伝説
三保の松原と言うと、いわゆる羽衣伝説も有名です。
この伝説は奈良時代以前から各地にみられるようですが、三保の松原のものが一番有名です。
また、中世には能『羽衣』としてもまとめられています。
こちらの解説については、現地にある以下の看板に譲ります。
三保の松原の現状
L型突堤工事
実は、ちょうどいま三保の松原の砂浜はL型突堤の工事中です。
このL型突堤とは、砂の流出による砂浜の消失を防ぐため、海に向けて設置されるL字型の構造物のことです。
この海岸は強い海流が流れている半面、この砂嘴を形成していた安倍川からの土砂は、砂防ダム設置により激減。そのため、この周辺の砂浜はどんどん消失していったのです。
以前はそのため海岸線に消波ブロックが多く設置されていましたが、世界遺産登録審査の際人工物が目に付くことが問題にされ、こちらのL型突堤を設置することになりました。
この工事は、2019年3月末までには終了する予定になっているようですが、現在は下記の写真のように無粋なクレーンが富士山の眺望を邪魔しています。
松枯れ対策
また、松枯れの被害も深刻のようです。
原因としては、松くい虫の被害のほか、観光地であるため多くの人が集まることによる影響もあるようです。
現状は、松の周囲に人が立ち入らないように囲いをするなどの対策がなされています。
それにしても、三保の松原の松は、風が強いことが影響しているのか、横に伸びた形をしているものが多いです。そんな松一本一本を眺めながらおさんぽするのも、不思議な世界に迷い込んだようで、なかなか楽しいです。
駐車場について
三保の松原には市営の無料駐車場が用意されています。
比較的広い駐車場ですが、有名な観光地であることから、休日は混みあうことも予想されます。
また、駐車場へのルートは案内板が出ているので分かりやすいですが、御穂神社から松原に向けて伸びている「神の道」の横の比較的細い生活道路を通ることになるので、運転には注意しましょう。
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